(今日は11名の方に参加していただきました。)
昭和12年(1937年)の「上方」という郷土資料の内容に沿って、大宮寺の周辺を散策します。
白島三丁目の道標からスタート。
逆になりますが、ここから大宮寺池を目指して北に登ります。
大宮寺池
「さて其の伴氏の家は大宮寺の鎮守為那都比女神社の拝殿を移建改装したものである事を聞いて、一行は、神社跡の北丘へ前記の池堤を上るのであった。此の坂は、かなり急勾配なので、丁度『子鶴の庭』は、崖下に見渡される。」
↓崖下
残念ながら、「子鶴の庭」は2011年に取り壊されてしまい今は残っていません。
「登り詰めた所に、今も猶、攝陽群談所載の鐘楼が立ち、其の北に続いて石垣を築く一画の平坦地は、為那都比売神社跡で、其の西石段下には、薬師堂が南面し、かつての神仏混淆の有様、歴然たるものがあった。」
右に見えるのが薬師寺です。
大宮寺の森を通りすぎて、医王岩に向かいます。
雄々しく聳える医王岩。
「大宮寺縁起に『峨々たる山谷に薬師示現の霊石あり、高さ十二丈の大盤岩……』と記され、薬師は即ち医王なるが故に、医王岩と命名されている。」
「…緑色滴る渓間に余りにも唐突、巨巌の孤立を望んでは私達一行暫し、目を見張らされた、奇怪な人型の大岩が、それに相応しい環境を得て、神秘的な空気に包まれて居るではないか。」
…何気にこの文章、表現が的確ですごい(笑)
さてここからが今回のハイライトで、
すでにメンバーで医王岩の高さをロープを垂らしたりレーザー距離計を使ったりと
ローテク・ハイテク両方を駆使して測っています。
こちらがローテクの方法(笑)
さて、その高さですが、約19m。
しかし文献で書かれている十二丈はメートルに直すと12×3=約36m…で、合いません。
でも、もし周尺での十二丈であれば12×1.7=20.4mで実測値とかなり近くなります。
地質学的な話もあり、医王岩は接触変成岩(フォルンフェルス)という堆積岩がマグマの熱によって変性したもので、
医王岩独特の切り口は隆起したマグマが通った跡だろうとのこと。
堆積岩ができたのは2億年前でマグマの隆起が1億年前と、想像以上のスケールに唖然となります。
医王岩の頭部の背面
その後大宮寺の森を見て解散。
トラフムシヒキというアブ。
お尻の先端がホッソリしてるので雌のようです。
このキノコ、アイタケと言って食べられるそうです。
今度見つけたら勇気ある方どうぞ(笑)
ヤマモモの実を採りに行きましたが、既にほとんど落ちていました。
そして2年前に大宮寺の森で採集したヤマモモの実をホワイトリカーに漬けたものを試飲。
来月は「大宮寺の森で昆虫を探そう!」
集合時間:午前9:30~午後1時ごろ解散(雨天中止)
持ち物:弁当、大人100円(保険料)
生態豊かな大宮寺の森で昆虫トラップなどを設置し、実体顕微鏡などで土の中の生物などを観察する予定です。
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